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まるげりスイッチが教育のことについて書きます

#12 誰に関わりにいく? ~鳥の目・虫の目~

今のクラスで『学び合い』をはじめて1カ月。立ち歩きスタイルが普通になってきました。
 
 
今の教室で課題だなと感じること
①7割ぐらいの子が「仲のいい人と❝のみ❞で学びを進めている」
→仲のいい人と学び合うことは悪いことじゃないと思っていますが、それぞれのグループに「流動性」がないと良くないなと感じます。
 
 
②残り3割の子も「ほんとうに困っている人」に気づけずに、他の人に関わりにいっている
→学びが進んでなくて「ほんとうに困っている子」がいるのに、そこに気づけずに他の子に関わりに行く子が多い。(というかほとんど)
 
 
そこで、今週は「みんなは誰に声をかけにいってる?」ということを問いかけて、「鳥の目・虫の目」の話をしました。
 
 
 
まるげり「今日は全員達成できなかったけど、自分の課題達成した人はさ、誰に声をかけにいってる?
 
子「わからない人!」
子「困っている人!」
 
ま「だよね。でもね、1番の問題がわからなくてずっと困っている人がいるんだよね。」
 
子「え…」
 
ま「その人に、気づけてないのはなんでだと思う?」
 
子「…」
 
ま「困っている人を探すときの見方には2つあるんです。1つは鳥の目。もう1つは虫の目です。先生だったら、自分の課題が終わったら、まず、教室全体を見渡します。実は、困っている人って遠くから見てもわかるんです。顔の表情とか手の動きとかで。このように、遠くから全体を見渡す目のことを鳥の目と、言います。ほら、鳥は高いところから全体を見渡すでしょ?」
 
ま「そして、ある程度困ってそうな人が絞れたら、今度は近くに行ってその人たちのノートを見ます。進み具合はどうかな?どんな解き方してるかな?どこで悩んでいるかな?というように詳しく見ます。これを虫の目と言います。虫は小さいから細かいところまでよく見てるでしょ?この2つの目を使うと、本当に困っている人を見つけられるようになります。次のときには、ぜひ、鳥の目と虫の目を意識してみてください。」
 
 
 
 
 
次の算数のときには鳥の目を意識する子達が増えた。困っている人が1人でポツンと悩んでいる時間も減った。そして、固定化されていたメンバーも、少し流動的になった。
 
その日のジャーナルでは、「鳥の目を意識してやってみました!」とか「困っている人に声かけれました」とか「男女関係なく教えられました」などの感想が見られました。
先日1番の問題で困っていた子も「○○ちゃんがわかりやすく教えてくれてうれしかったです。」と書いていました。
 
このような感じで、はじめてすぐの時期は『学び合い』の技術を高める語りをよくします。(これがいいことなのかどうかはわからないですが…)
 
 
 
今週は「教えに行く側」への語りでした。
次は、F先生とF先生とN先生の「巻き込む力・入り込む力」「5つのかけると5つのいく」を使わせていただいて、「教えられる側」への語りもしていく予定です。